社長ブログ

なぜスピードが大切なのか

私は常々、仕事はスピード感が大切だと思っています。

お客様に対して素早い対応を取るのはもちろんのこと、 ネット販売商品の撮影・出品・梱包でも「1時間当たり何個できるか」を意識してきました。

商品の仕分けや片付けでも、荷下ろしでも、チラシのポスティングでも「1時間当たりどれくらいできるか」を強く意識しています。

特に「作業的な仕事」はスピードを重視しています。

私自信が商品の撮影などをしていたときでも「今から2時間で最低30個撮影する!」といった目標を決めて取り組んでいました。

 

なぜそこまでスピードや時間に拘っているのかと言うと、

  1. 信頼を得るため
  2. 他社との差別化を図ってお客様により良いサービスをご提供するため

です。

大きく分けるとこの2点が重要な理由です。

それではなぜ、スピードに拘ることがこの2点につながるのかを説明していきたいと思います。

①信頼を得るため

これに関しては改めて説明する必要もないかもしれませんが、やはり「早い対応は信頼につながる」のです。

例えば、私は会社や自宅で設備トラブルがあった場合は、いつも同じ設備会社さんにお願いしています。

何故かというと「対応が早いから」です。

もちろん人柄や価格なども判断材料にはありますが、本当にいつも早い対応をしてくれて、とても助かっているので、仮に他社より料金が少しくらい高かったとしてもOKだと思っています。

「早い対応をしてくれて助かった!」と毎回思っているので、その設備会社さんのことはかなり信頼しています。

 

そもそも消費者側としては、「態度が悪い」や「価格が相場より明らかに高すぎる」や「サービスの質が低すぎる」などは問題外で、これらは最低限普通レベルかちょっと良いレベルでないと今の時代は選ばれる土台にも上がれません。

その上で「早い」というだけで価値が高まり、信頼を得ることができるのです。

 

また社内でも、お願いした仕事を早くしてくれたり、返事が早かったりするだけで、信頼度は確実に上がります。

仕事が早いと重宝されるので、時給UPや出世にもつながっていきます。

それに、スピードが早ければ他の欠点をカバーできることも多いのです。

 

なぜスピードが早いだけで、他の欠点をカバーできたり、信頼を得ることができるのかというと、 早いスピードで対応してもらった側に次のようなメリットがあるからです。

 

  • 困らずに済んだ
  • 苦痛や不安に耐えないといけない時間を減らすことができた
  • 時間のロスをしなくてすんだ
  • 損失を最小限に抑えられた
  • 早く仕事をしてくれたおかげで利益を増やすことができた

 

などなど、精神的にも物理的もたくさんのメリットを与えてくれるのです。

逆に言うと、こんなにメリットを与えてくれる人のことは嫌でも信頼してしまいますよね。

だからスピード対応は信頼を得ることができるのです。

 

 

他社との差別化を図ってお客様により良いサービスをご提供するため

これは弊社以外でも、多くの会社でも当てはめることができると思います。

例えば弊社のリユース事業では、個人のお客様宅に出張買取にお伺いするサービスをご提供しています。

出張買取自体はよくあるサービスですが、弊社では買取できる品目が圧倒的に多いのです。

それは販路を築いてきたからですが、その中でも「発展途上国への輸出」は、買取品目を増やすために大きく貢献してくれています。

 

例えば国内で売れないようなノーブランドの中古の食器や靴やかばん。 よく分からない置物や絵画、ベビー用品など、本当にたくさんの品目を輸出して販売することができます。

殆どの買取業者は国内で販売できる物だけを扱っているので、輸出をしている弊社は他社よりも圧倒的に買取品目を増やすことが出来ているのです。

ちなみに、このような「国内では売れないけど発展途上国に輸出すれば販売できる物」は、買取業者ではなく、不用品回収業者にお金を払えば回収してもらえます。

実際、不用品回収業者は自社で発展途上国に輸出している会社も多いのです。

 

ではなぜ、輸出をしているのは買取業者ではなく、不用品回収業者なのか。

 

それは、あくまでも発展途上国なので高く売ることが出来ないからです。

個人のお客様宅に人件費をかけて出張して買取してまで輸出しても、簡単に利益が出るほどの金額では売れないのです。

しかも、40フィートのコンテナに詰め込むだけの荷物を保管する場所、日々荷物を整理するスタッフの人件費、コンテナに積み込む手間など、 それなりのコストがかかった上に、出荷してから販売が完了して入金されるまでに数ヵ月かかるのです。

コロナ前でも2~3ヵ月はかかっていましたが、今は5~6ヵ月かかっています。

弊社では1ヵ月に1本のコンテナを輸出しているので、買取させて頂いた物を1ヵ月貯めています。

つまり今月(7月)買取した輸出向け商品は、今月末か来月末のコンテナに積み込むので、売れて入金されるのは12月~2月ということです。

殆どの買取業者は弊社と同じく小さな会社が多いので、こんな入金サイクルが遅いビジネスモデルではやっていけません。

だから、お客様からお金を頂いて回収して輸出する不用品回収業者のやり方が一般的なのです。

 

そこを他社との差別化として、弊社では「有料回収」ではなく「買取」させて頂くことによって、お客様により喜んで頂けるサービスをご提供できるようになったわけですが、決して超遅い入金サイクルに耐えるだけの豊富な運転資金があるわけではありません。

この買取サービスを継続するために、たくさんの努力と工夫をしているのです。

企業秘密的な内容もあるので、全てを公開することは出来ませんが、今回のお題である「スピード」に関しては、サービス継続のための最も重要な課題の1つです。

 

例えば「国内で売れる物は早く撮影して早く出品する」ということです。

国内で売れる物の入金サイクルは早いので、「いかにこれを徹底するか」にかかっていると言っても過言ではありません。

スピードに拘らず、のんびり撮影出品していたら、たちまち回らなくなってしまうでしょう。

 

また、当然ですが早く仕事をすると、その分多くの仕事をこなせたり、空き時間をつくることもできます。

この空き時間でのんびりしていては意味がありませんが、有効活用していけばその分私たちの成長にもつながります。

 

他にも、早く仕事をこなすということは、その分コスト削減につながったり、お金の回転を早めるといったことにつながりますので、 結果的にその分をお客様に提供できるサービスの幅を広げたり、質を高めたりと、お客様に還元することができるのです。

そして、まわりまわって会社が大きくなり、従業員にも還元できるようになるといった流れを描いています。

 

 

スピード感の演出も大切

「スピード感を演出する」ということについて触れておきたいと思います。

プロとしては、仕事を早くこなすということはもちろん大切ですが、それを演出するということも大切です。

 

例えば

  • スタッフ同士がよく笑ってしゃべりながら仕事をしている
  • 音楽を聴きながら仕事をしている
  • 仕事に関係のない電話をしながら仕事をしている
  • 独り言が多い

どうでしょうか?

これが続けば、仕事が早かったとしても、早い印象は損なわれてしまいます。

「早い」ということは様々な欠点を補うことができますが、わざわざ欠点をつくる必要はありません。

お客様宅でも社内でも、意外と見られています。見ていなくいても雰囲気で分かります。

でも実際、仕事が早い人は殆どの場合、上記のようなことはありません。

和気あいあいと仕事をすることは良いですが、ちょっと意味が違いますね。

「作業に取り組むときは真剣に集中して作業をする」「黙々と作業をする」というメリハリはとても良い演出になるので、取り入れて下さい。

 

 

作業を早くするコツ

最後に少しだけ、「作業を早くするコツ」についても触れておきます。

まず普段している作業であれば、大体自分のスピードが分かると思います。

自分の作業スピードを理解した上で、「目標を立てる」ということが大切です。

  • 今から2時間で○○やりきる!
  • 午前中に〇〇をやってしまい、午後は●●をする!

というように、目標には「時間や数」を取り入れることがオススメです。

他にも、集中タイムを意図的に作ってその間はいつもより多めの数を設定するなども効果的です。

 

最初は目標を紙に書いたりしながら、慣れてくると紙に書かなくても当たり前のように仕事の把握と終わらせられる時間を自分の中で設定できるようになってきます。

これを繰り返すことで、普通の人が少し頑張らないとできない作業スピードを普通レベルで出来るようになります。

 

会社の存続率をご存知でしょうか?

設立して10年で6.3%、20年で0.39%、30年経つと0.025%と言われています。

つまり、創業から10年の間に9割近くの会社が廃業し、創業から30年経つと99%を超える会社が存続できていないということになります。

こんなにも厳しく低い確率の中で、お客様に選ばれ続けて生き残っていくには、出来る限りのことは何でもしていかなければなりませんし、手を抜くなんてことをしていると、あっという間に廃業になってしまいます。

 

結局、お客様により良いサービスをご提供したり、他社に勝ってお客様に選ばれ続ける会社になろうと思うのであれば「他社や他人と同じレベルで仕事をしていては話にならない」のです。

 

 

まとめ

「スピードを早くする」ということは、

  • 信頼関係を築くことができる
  • 喜んでもらえる
  • 他社との差別化になる
  • 価値が高くなる
  • コスト削減により、その分サービスの幅を広げたり質を高めることができる
  • 自分たちも成長できる
  • お客様に選ばれる会社になり会社が大きくなる
  • 廃業リスクを抑えることができる
  • 給料が増える、出世する
  • 皆が豊かになる

という良いこと尽くしです。

是非スピードを意識して下さいね。